南海難波駅直結の大型商業施設「なんばパークス」と昔ながらの電気街「でんでんタウン」に挟まれた場所にある文化住宅『千南荘』は、都会の中心に位置しながらも時代の変化から取り残され、約15年間にわたり空き家としてほったらかしにされていました。建物オーナーの願いとして、かつての賑わいをこの地域に再び取り戻すために、リノベーションを行いたいという意向があり、それを実現すべく美想空間がプロジェクトを進めることとなりました。
ただし、土地・建物の所有者が複数人に分かれ、長い年月が経過したことで状況は複雑になっていました。建物を壊すこともできず、そのまま放置するわけにもいかない状態であり、既存建物を活かしたリノベーションが唯一の手段となりました。しかし、戦後すぐの建築基準法が制定される以前に建てられた建物を現行法に合わせるには多くの課題が山積していました。
この課題を解決するため、社会的にも問題となっている空き家の解決策として、行政との協議を重ね、1年間にわたり42回もの協議を行い、建物に関わるあらゆる課題を解決しました。
↑施工前
↑工事中
都会のど真ん中でアウトドアウェディングができるレストランへ
2階建て延べ床面積約500mに計 23室あった部屋の壁を取り払い、70年もの間、建物を支え続けてきた立派な柱や梁はあえて見せています。レトロな窓はそのまま残し、解体で出た古材を壁や床の仕上げ材として再利用することで、新築では出せない経年変化の風合いを最大限活かしました。
そうすることで解放感と山小屋のようなアウトドアの雰囲気が感じられる建物となり、同時にコストも抑えることが可能に。
現在では、ウエディングの他レンタルスペースとしても多くの方にご利用頂いてます。
そして、新たにプライベートサウナの計画も・・!お楽しみに〜
FUN SPACE DINER